2018.07.05 | 夢さくら イオンモール桑名店
単衣のきものと夏越の祓い
こんにちは、夢さくら桑名店です!
今回は単衣のきものと夏越の祓いについてお話させていただこうと思います
とは言っても単衣の時期も夏越の祓いも終わってしまいましたが(泣)
来年の参考にしていただければ幸いです(何
単衣を着る時期については前回「だいたいで良いですよー」なんてお話をさせていただいたのですが・・・
とあるお客様が茶道ではやはり季節に敏感で、献茶式等きちんとした場所ではどんなに暑くても袷の時期は袷を着なくちゃいけなくて大変とおっしゃってました。
しきたり事の多い世界ではやはりきちんとした方が無難といった所でしょうか?
そうは言うても暑いしなぁ・・・
と思った人にお勧めなのが「胴抜き」仕立てと言う仕立て方です
読んで字のごとく、袷の仕立てだけど胴裏を付けずに仕立てる方法で
背中の生地が一枚無い分楽になります。
実際ここ最近お茶をされる方からの「胴抜き」仕立ての依頼が増えております
さて本題の「単衣」ですが今回は「紗袷」についてお話ししますね。
呉服の仕事をしている私でも商品としてなかなか見かけることのない「紗袷」とは・・・
絽や紗の着物の上に紗の生地を合わせて二重になった着物のことを言います。
夏の透ける生地の着物を合わせて仕立てるので、薄い生地と生地の間に空間ができ、風通しの面、また、保温性の面も両方兼ね備えた着物として重宝され、見た目は涼しげ、肌には程よい暖かさを与える着物です。
知ってる人は知ってますし、知らない人は全く知らない着物なのは、紗袷の着る時期の難しさにあると思っています
夏物の生地とは言え二枚合わせるのだから袷の着物として5月から大丈夫だよーって言う方もいらっしゃいます。そうすると5月6月と着れるのですが・・・
一般的には夏の生地を合わせてるから単衣のきものだとする方が一般的な気がしますし私もその様に教えていただきました。
また単衣とは言え夏の生地なので盛夏になる7月の前ほんの10日間程のきものですとおっしゃる方もいらっしゃいます。
こうなるとぐぐぐぐっ!と範囲が狭まってしまうのですが私もそのほうがより季節を感じることが出来て素敵だなぁと思ってしまいます。
しかし、そうなるとたった10日間きものを着る事があるかな?
と思われた方に私おすすめの行事「夏越の祓い」があります
神社の夏の風物詩ともいえる「夏越の祓 茅の輪くぐり」
初夏に神社に行くと拝殿の前に大きな「輪っか」があるのを見たことはありませんか?
夏の始まりを感じられる、個人的にも好きな行事なのですが、その由来や意味を知らずに何気にくぐっていませんか?
由来を知れば知識が深まり、意味ある行動に繋がります!
夏越の祓はお正月から6月までの半年間の罪穢れを祓うという意味があり、大きな茅の輪が用意されて、それをくぐることで、疫病や罪穢が祓われるというもので、日本神話の中でもヤマタノオロチを倒したことで有名な素盞鳴尊(すさのおのみこと)が旅していた時の話が由来だそうです。。
旅の途中、宿を求めたところ蘇民将来と言う人が貧しいながらも喜んで、厚くもてなしてくれました。そこで素戔嗚尊は蘇民将来に「もし悪い病気が流行ることがあれば、茅で輪を作り腰につければ病気にならない」と教えました。
その後、実際に疫病が流行した時に蘇民将来とその家族は茅の輪のおかげで助かったのです。この言い伝えから「蘇民将来」と書いた紙を門に貼っておくと災いを免れるという信仰が生まれたそうです。
茅の輪も当初は伝説の通り、小さなものを腰につけるとされていましたが江戸時代初期になると大きな茅の輪をくぐって罪や災いを取り除く風習が根付いたと言われています。
~茅の輪の正しいくぐり方~
茅の輪くぐりは、ただ単純にくぐればいい、というものではありません。
きちんと「正しい茅の輪のくぐり方」がありますので、紹介します。
簡単に書くと左回り→右回り→左回り→参拝といった感じです。
① 茅の輪の前に立って、一礼します
② 左足から茅の輪をまたいでくぐり、そのまま左回りに回ります
③ 元の位置に戻って、再度一礼します
④ 今度は右足から茅の輪をまたいでくぐり、そのまま右回りに回ります。
⑤ 元の位置に戻って、再度一礼します
⑥ もう一度左足から茅の輪をまたいでくぐり、そのまま左回りに回ります
⑦ 元の場所に戻って、再度一礼します
⑧ 左足から茅の輪をくぐり、真っすぐ拝殿へと進み神社の作法で参拝します
茅の輪をくぐる時は、輪の真ん中ではなく、中心を外したところを回るのが作法です。
各神社の茅の輪の側に、くぐり方の説明がある場合が多いので是非参考にしてみてください。
いかがでしたでしょうか?
まだ茅の輪のある神社もあると思いますので見かけたら是非くぐってみてくださいね!
それでは~